日本の環境事情にあったミディアムサイズセグメント。5月にはマツダの量販車アクセラがMazda3としてフルモデルチェンジを果たしました、またライバルのトヨタの旗艦モデルであるカローラは現在ハッチバックのカローラスポーツとセダンタイプのアクシオ、ワゴンタイプのフィールダーがラインナップされており、2019年6月にはカローララインナップのフルモデルチェンジが予定されています。今回はこのミディアムサイズの人気車種について比較・紹介したいと思います。
2018年国内コンパクト〜ミディアム車の販売台数
ブランド通称名 | ブランド名 | 2018年販売台数 | 前年比 | 価格 | 燃費 | 排気量 |
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ノート | 日産 | 136,324 | 98.1% | 1,421,280円~ | 23.4km/l | 1198cc |
アクア | トヨタ | 126,561 | 96.2% | 1,785,240円~ | 38.0km/l | 1496cc |
プリウス | トヨタ | 115,462 | 71.8% | 2,607,120円~ | 37.2km/l | 1797cc |
ヴィッツ | トヨタ | 87,299 | 96.7% | 1,181,520円~ | 21.6km/l | 996cc |
カローラ | トヨタ | 89,910 | 116.1% | 2,106,000円~ | 16.4km/l | 1196cc |
フィット | ホンダ | 90,720 | 92.6% | 1,428,840円~ | 21.8km/l | 1317cc |
インプレッサ | SUBARU | 54,194 | 74.1% | 2,138,400円~ | 16.2km/l | 1599cc |
デミオ | マツダ | 48,182 | 97.7% | 1,393,200円~ | 24.6km/l | 1298cc |
スイフト | スズキ | 36,628 | 95.3% | 1,343,520円~ | 20.0km/l | 996cc |
シャトル | ホンダ | 28,789 | 102.4% | 1,699,920円~ | 22.0km/l | 1496cc |
シビック | ホンダ | 18,287 | 416% | 2,730,240円~ | 18.0km/l | 1496cc |
アクセラ | マツダ | 17,767 | 68.6% | 1,825,200円~ | 20.6km/l | 1496cc |
*参考資料:自販連(日本自動車販売協会連合会) データ 調査目的:2018年度 国内メーカー、新車登録台数分析 調査方法:自販連統計 データ参照 調査期間:2018年、登録実績台数、対象メーカー:国内自動車メーカー10社、調査実施:外車.COM(グラフ作成)
カローラ スポーツ

最初に紹介するのはトヨタのハッチバック カローラ スポーツです。2018年3月6日~3月18日に開催されたジュネーブモーターショー2018で新型オーリス フルモデルチェンジモデルとして世界初公開(オーリスはカローラの欧州のネーミング)され、ここ日本でも昨年から「コネクティッド」と「クルマ本来の楽しさ」を融合した初代コネクティッドカーとして発進する12代目カローラシリーズの先駆けとなるモデルとして販売されています。ラインアップは、1.8Lエンジン+ハイブリッドシステムを搭載した「ハイブリッド」1.2L直噴ターボエンジンを搭載したガソリンモデル。ハイブリッドモデルでは低燃費で34.2kmLをJC08モード走行燃費で達成し、非常に燃費効率のよい車となりました。エクステリアは、TNGAプラットフォームの採用により、低重心でワイドなワイド&ローのスタイルとなっています。TNGA (Toyota New Global Architecture) とはトヨタが進めるクルマづくりの構造改革の元で開発されたプラットフォーム。もちろん走りだけではなく。第2世代型の予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」を全車に標準装備しており、安全装備も向上しています。カローラスポーツの最新情報はこちら
新型マツダ Mazda3
これまで国内ではアクセラとして販売されていた「アクセラ」ですが、5月24日にMazda3として新型フルモデルチェンジを遂げました。ボディーは2種類、ハッチバックタイプのFASTBACK(ファストバック)とセダンタイプのSEDAN(セダン)、価格はファストバックが218万1000円~362万1400円、セダンが247万円~355万1200円となっています。マツダが世界で初めて実用化した独自の燃焼方式SPCCI(火花点火制御圧縮着火)採用の新世代ガソリンエンジン「SKYACTIV X」搭載モデルは発売は10月予定、また、2.0リッターガソリンエンジンの「SKYACTIV-G 2.0」搭載モデルも7月下旬の発売予定です。コンセプトは日常が鮮やかに輝くパーソナルカー。立ち上げのエンジンラインアップは、1.5Lガソリンエンジン「SKYACTIV‐G 1.5」と1.8Lクリーンディーゼルターボエンジン「SKYACTIV‐D 1.8」となっています。安全装備についてもマツダの先進安全技術「i‐ACTIVSENSE」をさらに改善し、クルージング&トラフィック・サポート(CTS)や前側方接近車両検知(FCTA)を新たに採用しています。Mazda3の最新情報はこちら
新型カローラ セダン(カローラ アクシオ)
続いて紹介するのはカローラのセダンバージョン11代目となるセダンタイプのカローラアクシオとワゴンタイプのカローラフィールダーです。カローラのコンセプトである、大人4人が、安心・安全、快適に長距離を移動できるミニマムサイズのクルマを体現したモデルです。現行のモデルでは搭載するエンジンは、ガソリンの1.3Lから1.5L、そしてハイブリッド搭載車の1.5Lハイブリッドをラインナップしています。マイナーチェンジ後にはハイブリッドのエンジン・モーター・インバーターなどの制御を改良することで燃費性能を改善、走行燃費34.4km/Lという数字を実現しています。安全装備では予防安全装備をパッケージ化した「Toyota Safety Sense C」を全車に標準装備しています。もともとこのモデルは日本の道路環境等を考慮されて作られた車ですが、ミディアムセダンやワゴンが主流なヨーロッパではすでに新型が登場しており、日本でも6月以降新型が予定されています。新型のセダンエクステリアは、「シューティングロバスト」をコンセプトによりアクティブさを併せ持ったデザインになっています。また新型カローラセダンには、最新の車載コネクティビティを搭載し、世界初の3Dドライバーメーター、プレミアムヘッドアップディスプレイ、JBLグリーンエッジプレミアムサウンドシステム、スマートフォンのワイヤレス充電、タッチ方式のマルチメディアシステムなどを採用しており、走りだけでなくインフォテイメントも向上しています。安全装備についてもプリコリジョンシステム(PCS)、アダプティブクルーズコントロール(ACC)、レーンデパーチャーワーニング(LDA)、レーントレースアシスト(LTA)、自動ハイビーム(AHB)、交通標識認識(RSA)などが装備可能です。新型カローラセダンの最新情報はこちら
新型カローラ ワゴン (カローラ フィールダー)
こちらも同様に現在はカローラフィールダーとして発売されてるカローラフィールダーですが、ヨーロッパではすでにカローラツーリングスポーツとして発表が行われています。もともとは欧州での名称であったオーリスツーリングスポーツの後継車となり、トヨタは今回のモデルチェンジを契機にオーリスの名称を廃止し、世界統一の「カローラ」に車名を変更しました。カローラ・ツーリングスポーツのデザインは、ベルギーにあり欧州のデザインセンターが担当しており、欧州で人気のあるワゴンタイプのセグメントのため、カローラスポーツと同じフロントデザインながら、シューティングブレークのようなデザインを採用しています。また生産もイギリスで行われ欧州にはデリバリーされています。ボディーデザインの違いのみでエンジンラインナップはNAエンジンの1.5Lと2Lのガソリン、ターボエンジンの1.6L、ハイブリッドは2Lを搭載します。TNGAプラットフォームの採用により、先代よりも全高を低く、トレッドを広げて、踏ん張り感のある低重心でスポーティなシルエットを追求しています。(トヨタの次世代プラットフォーム「TNGA」とは、トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャーの頭文字をとった略称で、プラットフォームの名称そのものを指す訳ではなく、プラットフォームを根幹とした車両作りの開発方針・開発手法の事です。プラットフォームの剛性を骨格の見直しなどにより、ボンネットフードや床面の基本位置を低く抑えることで低重心と視界確保を高め、操縦安定性と安全性が向上。走りの基本性能や環境性能が向上し、インテリア空間も広くなっています。新型カローラ ワゴンの最新情報はこちら
ホンダ シビック
最後は、ホンダのスポーツハッチ シビックの紹介です。世界の競合が揃うこのハッチバックセグメントでトップクラスの「操る喜び」の提供を目指して開発された車。1972年から販売が開始され、世界各国で販売されるホンダの世界戦略車です。また、ホンダの中でも長く同一のネーミングとして存在しており、知名度も高いモデル。日本向けは2010年に一旦生産が終了してしまいますが、2017年より再び4ドアセダンと5ドアハッチバックのモデルが投入されています。現在のラインアップは、1.5リッターのターボエンジンと6速MTもしくはCVTを組み合わせた「ハッチバック」、1.5リッターターボエンジンとCVTを組み合わせた「セダン」、2リッターターボエンジンと6速MTの「タイプR」という体系。ハッチバックとセダンはプラットフォームは同じですが、リアの造形をよりダイナミックにすることでよりスポーティーさを強調、同様にセダンもクーペルックなスタイリングとルーフラインでスポーティーに仕上がっています。タイプRについては唯一2Literエンジンを搭載し、低重心化することで、より優れた走行安定性を追求しています。ホンダシビックの最新情報はこちらから
ミディアムセグメント(ハッチバック)の主要モデルスペック比較

コンパクト・ミディアムカーを検討中の方へ
如何でしたでしょうか。このように欧州でも日本でも人気の高い中型車。新型Mazda3が先日発売され、トヨタもカローラで追い打ちをかけます。これから購入を検討の方はモデル選びの参考にしていただければと思います。